発達障がいと疲れやすさ

発達障がいと疲れやすさ

こんにちは!

指導員の奥本です!

 

寒くなりましたね。

秋が深まりましたね、という挨拶を書こうと思っていたら

いつの間にかもうすっかり冬ですね。

 

今年はスポーツの秋にしようと、

草野球にソフトバレー、卓球にランニングと

たくさん運動するつもりでしたが、

結局は食欲の秋になりました。

 

これからもっと寒くなりますので、

蓄えた栄養で体を動かしていきましょう。

 

今回は発達障害と疲れやすさについてお話しします。

 

すぐに「疲れた」と言って休憩しようとする子を見たことはありませんか?

体力不足や運動不足を疑うか、

見方によれば嫌なことから逃げたり、

サボろうとしたりしているようにも見えます。

 

中には苦手意識や、やりたくない気持ち、

他のことがしたいという意思を伝えるのが難しい場合もあります。

 

一方で発達障がいには疲れやすいという特徴があります。

そのメカニズムをみていきましょう。

 

〇環境にあわせるために神経をすり減らしている

定型発達の人の場合、何気なく・自然に・無意識にできることでも、

発達障がいの人は頭や心や体をフル回転させて対応していることが多々あります。

そのため周囲から見たら「普通にしているだけ」でも、

それだけでたくさんのエネルギーを消費している可能性があります。

 

 

〇【感覚過敏】刺激に対してストレスを感じやすい

発達障がいの特徴の一つに感覚過敏があります。

音や光などといった感覚を敏感に感じ取ってしまうことです。

 

感覚に過敏性のある人はそうでない人よりもストレスにさらされている機会が多く、

神経をすり減らしやすい傾向にあります。

 

 

〇【発達性運動協調障がい】”効率良く”体を動かすことが苦手

発達性協調運動障がいは以前のブログの中で少しだけ触れました。

 

極端に不器用だったり、力加減を調整することが苦手だったりするため、

「服を着る」「靴ひもを結ぶ」といった日常的に行われるような動作でも苦労し、

疲労感を覚えやすい傾向にあります。

 

 

〇【多動・衝動性】活動量が多くエネルギー消費が激しい

多動・衝動性優勢型のADHDには思考や行動のコントロールが効きにくいという特徴があります。

 

日常的に費やしているエネルギー量が他の人よりも多い傾向にあります。

また、単純な活動量の問題だけでなく、

その衝動性をコントロールすることに神経をすり減らして疲れてしまう例も多いです。

 

 

〇【睡眠障害】体や脳・心のON・OFFのコントロールが難しい

発達障がいのある人には、

・緊張状態が続きやすい

・エネルギー消費が激しい

・体や脳、心を癒すための休息をとることが苦手

という特徴があります。

 

特にADHDの25~50%が睡眠に関する何らかの問題を抱えていると言われています。

 

 

こういった特徴から発達障がいのある人の「疲れた」という言葉の背景には様々な事情が隠れている可能性があります。

他の子や自分の体力と比べて安易に大丈夫と判断してしまわないように意識することも大切です。

ストレスを減らすことや休息の取り方を一緒に考えていくことで当事者のしんどさを軽減する助けになるかもしれません。

 

人は自分の状態を基準に周りを判断しがちですが、こういった様々な背景を知っておくことで判断の視野が広がります。

相手を理解しようとする行動を互いに行っていけば、自分も理解してもらえることが増えるかもしれません。

人との関係は「自分のことをわかってほしい」というエゴだけではうまくいきませんから、

相手の事情や背景を考えられるようになりたいです。

 

 

 

参照

「TEENS 発達障害のある小中高生向け 放課後等デイサービス」

https://www.teensmoon.com/