コーディネーショントレーニング

こんにちは!!

保育士の奥本です!!

 

サンクスでは主に運動療育を取り組んでいます。

小集団の中で人との関わりを楽しみながら運動遊びを行いますが、ただ体を動かした遊びというわけではなく、かといって体育の授業や運動教室のような専門的な技術の習得を目指すわけでもありません。

 

では、サンクスの運動療育ではどんな運動を行うのでしょうか。

サンクスでの運動療育は「コーディネーショントレーニング」を取り入れています。

 

コーディネーショントレーニングとは、運動神経を鍛えるトレーニングです。

身体と脳を繋ぐ「神経」の働きに着目し、

・多種多様な能力を統合する能力

・環境に応じて運動を変化させる能力

を鍛えるトレーニングです。

 

そのために……

がむしゃらに動くのではなく頭を使い、感覚で得た情報をもとに運動を調整します。

また、様々な運動を経験することで神経間のネットワークを増やします。

新たなことに挑戦する時に、類似した動きの経験値を予め持っていれば、そうでない場合より早く習得できるように思えますよね。

 

 

例えば、玉入れを想像してください。

ただがむしゃらに投げるのではなく、一球ずつ考えながら玉を投げます。

 

(例1)

投げた玉がカゴより奥へ飛んでしまった……

次はもう少し優しく投げよう!!

 

(例2)

玉を投げたけどカゴに届かなかった……

次はもっと強く投げよう!!

 

このようにどうすれば上手くいくかを考え、運動を調整しながら取り組みます。

また、カゴの距離を変えたり、玉の種類を変えたり、投げ方を変えたりと運動に変化をもたせることで、様々な経験を積み重ね、変化した状況に適応する能力を高めます。

こういったトレーニングを繰り返すことで運動神経を鍛えます。

すると、

・状況を正しく、迅速に判断する

・状況に合わせて適切な運動を選択・調整する

といった能力を養い、

・体の力が抜け、スムーズに動ける

・飛んできたボールに素早く反応し、避ける(捕る)ことができる

・転んだ時に咄嗟に地面に手をつける

など、体を扱うことの苦手さを克服することができるのです。

 

それだけではなく、体をスムーズに動かせるようになることで、より専門的な技術の練習に取り組みやすくなります。

 

なわとびの二重飛びができるようになるためにひたすら練習する……

ではなく、

・高く、リズミカルなジャンプをする

・ジャンプしながら素早く縄を回す

などと運動を細分化し、様々な動きを経験し、各能力を統合させることで、結果的によりハイレベルな運動の習得を早めることができると考えます。

このコーディネーショントレーニングを神経系がよく発達するゴールデンエイジの期間に取り組むことで、より大きな効果が期待できます。

 

運動神経を鍛えることは体育やスポーツの場面だけでなく、椅子に正しく座り続けことや、鉛筆や箸を上手に使うことなど、日常生活にも大きく影響します。

苦手なことを少しでも克服できれば自信や意欲にもつながり、その後の生活や人生も豊かになっていくことでしょう。

 

サンクスではコーディネーショントレーニングだけでなく、複数の動作を連動して行う協調運動や、人との関わりやコミュニケーションを学ぶSSTも取り組んでいます。

運動というツールを用いて、子どもたちの体力や社会性を育んでまいります。

 

 

 

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