皆様引き続きいつもありがとうございます。サンクス運動療育クラブ管理者 小林香絵です。
新年明けて、あっという間に3週間が経っていました。
年末から、新型コロナウイルスの感染拡大に関しては、福山市でも深刻な状況が続いていて、現在に至っては、放課後デイ業界にも大きくその影響が出てきました。事業所側、利用者側、どちらの立場においても感染する可能性は同じ状況になっている現状です。
日常の生活を送っているだけでも感染の可能性は大いにあり、ウイルスもどこに存在しているか見えない不安感は、きっとこれを書いている私も、みなさんも同じなのではいかと思います。
そんな状況下でも、私たち福祉サービス従事者は、支援者の質を高める活動はストップするわけにはいきません。
むしろこんな状況だからこそ、利用者やご家族の不安に寄り添いながら、必要な支援を今まで同様継続する支援力が必要だと思います。
広島県では毎年、福祉サービス従事者のサービス管理責任者(児童の場合は児童発達支援管理責任者)の研修が実施されていますが、今年はオンラインでの研修体制で行われました。
数年前から、私はこのような職員の育成研修の講師やファシリテーターとして役割を頂き、広島県内の支援者養成の業務もさせていただいています。
今年度はオンラインということもあり、研修を12月より合計3会場に分けて実施していますが、その3会場目が、昨日終わりました。
この研修は、各事業所で利用者の方の個別支援計画を作成したり、職場の人材育成をする役割の責任者としての学びをしていただきます。
今回私は3会場、合計21名の支援者の育成に関わらせていただきましたが、
まず、 オンライン という人間関係を構築しにくい環境を実際に体験して、新たな力も必要な時代がやってきたなと感じています。
というのも、私たち支援者は、利用者やご家族に直接対面することが主となる業務です。その時は、相手の表情や反応、素振りなどから、言葉で表出されない相手の思いなどをくみ取ることが出来ますが、オンラインでは本当にそれが難しいです。
画面の中の相手と、どのようにして関わりに温度を持たせるか、どのようにして相手の微妙なこころの変化に気付けるか、これはコミュニケ―ションを取る中でとても重要な課題です。
この、オンラインの支援が、現場においてもすでに始まっています。
直接会えない、電話やパソコンの画面内の環境で、利用者のニーズをくみ取り、それを計画にしたものを伝えていくこと、支援自体も直接会えない中で提供していかないといけない場面もあります。
その時の「伝える力」
これは本当に重要だと思います。
「伝える力」といっても2種類あり、
「伝える」ことは私たちが一方的に相手に発すること
「伝わる」とは、こちらが伝えたことが相手に理解されること
「伝える」と「伝わる」では大きな違いです。
私たちがオンラインで難易度が上がるのが
「伝わる」がどこまでできるかということです。
相手の心や反応の変化を細やかに察知しながら、伝え方を考えること。
この大切さを研修の中で感じ、受講者の皆さんにもお話しさせていただきました。
私はこうやって、広島県の人材育成に携わらせて頂いていることを心から感謝し、この機会を必ず活かしていきたいといつも考えています。
スキルや知識に関しては、一緒に研修を運営するスタッフの皆さんは、私も尊敬する人がたくさんいて、そのレベルになれるようもっともっと努力しないと、といつも感じます。
けれども、私が今の自分で自信を持っていることは、誠意もってこの仕事をする姿勢です。
この仕事だけではありませんが
利用者の方の生活の質を上げること、より豊かな生活を実現することって
例えば携帯電話や調理器具とか、生活が便利になるものってたくさんありますが、
いくら生活を豊かにするといっても、そんな ”機械” には絶対できないこと、それは
「相手の心に寄り添う」という温度感です。
私たち支援者は、利用者の皆さんがより良い暮らしを実現するために、ただ支援を機械的にするのではなく、
「心で豊かにする」
という私たちにしかできない人間同士の支援を大切にしたい。
そう思っています。
特に今の、コロナ禍だからこそ。
研修で受講者の皆さんとの時間をいただけたからこそ、自分なりに支援者として大切にしたいことを再確認できた、ありがたい時間でした。