ボール投げの力加減

ボール投げの力加減

こんにちは!!

指導員の奥本です!!

 

前回に引き続きテーマは「ボール遊び」です。

今回はボールを投げる時の難しさについてお話しします。

 

ボール投げの活動中、

『狙ったところに投げることが難しい』

『的当てやキャッチボールが苦手』

『適切な力加減で投げることが難しい』

『至近距離の相手に強いボールを投げてしまう』

といった難しさをもったお子さんがいらっしゃいます。

 

これらの難しさを解消するための練習のポイントをお話しします。

 

【狙ったところに投げるために】

☆ボールを手に馴染ませよう

まずは投げやすいボールで投げてみましょう。

どんなボール(大きさ、柔らかさ、素材)が投げやすいかは人それぞれ違います。

いろんなボールで試し投げをして、しっくりくるボールを探しましょう。

 

ボールが手に馴染まなくても大丈夫です。

一つのボールでひたすら遊んで、そのボールに慣れましょう。

ボールを投げる以外にも、ボールを地面につく、手の上で転がすなど、ボールと手の関係性を高めることで、自在にボールを操り、狙い通りに投げやすくなります。

 

☆手を放すタイミングをつかもう

ボールを投げる時、リリースポイント(手からボールが離れる点)が変わることで、飛んでいく場所も変わります。

上手投げなら、

・リリースポイントが早い(より手前で放す)とボールは上の方に

・リリースポイントが遅い(より遠くで放す)とボールは下の方に

実際にボールを投げながら、リリースポイントを確認し、今の投げ方・放すタイミングでボールがどう飛んだかを、一球ずつ振り返ります。

これを繰り返すことで、理想のリリースポイントを体が理解するようになります。

リリースは感覚に頼る割合が大きいので、回数を多くボールを投げて、感覚をつかみましょう。

 

☆踏み出す足を相手に向けよう

ボールを投げる時、体を旋回させながら、投げる手と反対の足を踏み出して投げると、ボールに勢いをつけることができます。

その時、踏み出した足のつま先が、まっすぐ前(狙いたい方向)に向いているかチェックしてみてください。

投げ終えた後もすぐに体を戻さず、静止して、足の向きを確認しましょう。

足の向きを変えることが難しい場合は、踏み出すのではなく、最初から片足を前に出し、つま先の向きを調整してから投げてみましょう。

体を後ろから前に、体重移動しながら投げることが勢いあるボールを投げるポイントになります。

 

 

【適切な力加減で投げるために】

☆パワーのレベル(段階)を確認しよう

パワーの調整が難しい子は力加減を間違えることがありますので、パワーを数値化して、力加減を学びましょう

ボールを投げてみて、今のパワーは1~10のどれくらいだったかを振り返ります。

もっと優しく投げたかったら今より小さい数字を意識し、もっと強く投げたかったら今より大きい数字を意識しましょう。

 

☆結果を分析しよう

力加減も感覚的なもので、それを伝えるのはとても難しいことです。

ですから、力加減による結果を目に見える形で確認し、分析しましょう。

 

そこで行うのがボールをカゴに入れる玉入れや、ボールを目標に近づけるボッチャペタンクなどのゲームです。

ボールを投げた時、ボールがどこに飛んだのかを確認します。

・目標物よりも奥へ飛んだのなら、次はもっと弱い力で

・目標物よりも手前へ飛んだのなら、次はもっと強い力で

このように一球ずつ結果を確認し、次の一投は今よりどうするのかを分析します。

これを繰り返しながら、徐々に距離を遠くしていきます。

目標物との距離が離れても投げるパワーをコントロールできるように練習していきましょう。


 

ここまでボール投げの練習のポイントをお話ししました。

ただ無意識でボールを投げるのではなく、以上のポイントを意識しながら練習すれば上達の近道になるでしょう。

 

しかし、あまり細かく指摘されると、楽しみが半減してしまいます。

まずは練習の意識よりも、楽しく遊ぶことを優先し、運動を楽しいものだと思えるようになりましょう。

それが繰り返し練習することの基礎となり、上達への前提となるはずです。